俺は...[ 帰ってきたいとは思っていたが、帰ってこられるかどうか分からない、とも覚悟していた。けれど、信じていた、と、クロートは、迷いもなく口にする ](ああ、こういうとこが...)敵わない、な。[ ぐしゃと前髪を掴んで軽く俯き、ぼそりと零した声は、クロートにも届いたか ]ああ、俺も、お前が死んだら、一生許さない...それは、みんな一緒、だろ?[ 重ねられた言葉に>>29視線を合わせぬまま返す口調は、それまでの王子然としたものではなく ]