─ 吟遊詩人と真実と ─
[>>26 凛とした名乗りが耳に心地良い。
誰かの親になることはなかったけれど、子や孫であればさぞ誇らしかろうと御仁を羨む。]
生き方、か。
[>>27 どこか迷いを浮かべるような瞳に、少し考え込んだのち口を開く。]
人はえてして、信じたいものを信じるものさ。
それが真実であれ、虚構であれ。
惑わされたくなければ真実を追い求め、
心地よさに縋りたければ虚構に浸る。
その人にとって必要だからそうするんだろう。
[吟遊詩人は耳に心地よい虚構を紡ぐことを生業とする身。告げた言葉はどこか画家と似たような響きを含んでいたかもしれない。>>1:201]