[その夜、女主人と羊飼いがシチューを作るのを少女は手伝った。
そうして出来たシチューは美味しくって少女の身体の芯まで暖めてくれた。
少女のこころの一部は凍ったままだったけど、
こうして過す幸せがずっと続くのであれば何時しか気にならなくなる筈だ。
お腹いっぱい食べた少女は次第にまどろみ始めてる。
いけない、いけない、と眠たいのを我慢しようとするが、
教会に戻るには厳しかったので宿屋の一室を借りようとしただろうか。
もしかしたら、そんな彼女を誰かがベッドへ連れて行ってくれたかもしれない。]
ふぁぁ……。
みんないっしょ、たのしいね。
ずっと、ずっと、みんな、なかよし……だったら、いいのに……。
[夢と現実の間を彷徨いながら少女はそう言った。**]