― 月の舞台 ―[同じ舞台に立つ変彩竜――初戦の相手――がこちらを見定め、戦場を選んだ>>35ことは知る由もなく。 蛇竜は目の前の召喚主に意識を集中する。 全力を見せろ、と、叱咤するような鋭い声>>34。 真珠色の煌きに、風の力の気配を感じた][このような形で――異界で、しかも主との対峙という形で、触れることになるとは思わぬ力だった。 ほう、と口の端を緩めたのは一瞬。 意識はこの場にてやるべき事へと向けられる]