[謝り倒す新人らしき女性にひらひらと手を振る。]
大丈夫大丈夫。全く全然問題ない。
[それは何故か萎縮しているらしい彼女の緊張を
和らげるためだとか、安心させるためだとか
色々とダーフィトの中に思惑はあったが。
逆にそれが彼女を更なる緊張へ導いてしまったらしい。
頭を下げ続ける女性をもういいからと宥めて
ようやく名前を聞き出すことが出来たのはかなり後だった。]
俺はダーフィト。ダーフィト・マクワイア。
第一エリア所属だが、そう気に止めなんなよ。
…偶然配属されたようなモンなんだ。あそこには。
だから、先輩とか、さんとか、付けなくていい。
[尊敬されるような仕事もしてないしな。と。
静かに呟いた言葉は口の奥に飲み込んで、
ベルティルデと呼んだ。それが彼女との出会いの始まり。*]