―― 仮眠室 ――[自らの悲鳴で目醒めて、仮眠用のベッドから弾かれるように身を起した。震える冷えきった手で、消せない恐怖に早鐘をうつ心臓を、シャツの上からぎゅっと抑えつける。] ………またこの夢、か。[荒い呼吸のまま呟いた声は、叫んだせいか掠れていて。先程の、男性的とは言い難いだろう悲鳴を思い出す。簡易カーテンで区切られただけの仮眠室に並ぶ、他のベッドの気配を探った。]