[単純に寮の話であるはずはない。だとしたら纏まった意見とは何か。解らないと話が出来ない物とは。結びつくものは一つしかないが、どこまで何を出せばいいのかは、まだ悩んだ。]―――あぁ、東寮も西寮の意見を気にしていたな。そうだ、気になりすぎて、どっかの馬鹿が気を利かせて、西寮の連中に嗅ぎまわっていたよなぁ。間諜《・・》みたいな真似止めろって、怒鳴り散らしたが。そいつはヘマやって退場《・・》だ。…残念だったがな。[眉間に皺を寄せたまま口を開いて、退学、ではなくあえて退場と口にする。これにはカサンドラの安否を匂わせた。]