[ゲルトがここにいても平気だったのは、前もって神に許可を得ていたからだったか。ぺたりと座り込んで、倒れてしまったジークムントに目を見開き] ジークムント…っ! だ、誰か……誰かいませんの…!?[彼の白いままの翼は三枚を残し焼け落ちて、肌も痛々しい火傷が見えて焦ったように周囲を見渡す。今の自分では、癒しの力を使うことはできない。探しに行くのも手だが、こんな状態の彼を置いていくなんて駄目だ。誰かいないかと、必死に探し続ける。]