―仮想現実のその後で・活動限界?―
[いつものように第二閲覧室へ行く途中の廊下。
軽い音を立て、ぱたりと前のめりに倒れた。]
…あ。
[腕に抱えている桜色のぬいぐるみをぎゅっと抱えたまま。ぴくりとも動けない。
ポシェットの中にある「ねむりひめ」の物語を思い出す。]
このまま…死ぬのかな。
[監視者兼図書館館長は、活動停止後の処遇が他の者と異なる。
星の夢へ送られることはなく。
図書館地下へ密やかに造られた『地下墓地(カタコンベ)』へと『埋葬』されるのだ。
そこには無数の歴代館長達だった『死体』が棺に入れられ並べられている。]
…逢いたい。
[思い浮かべる人はひとりだけ。でもきっと、逢いに来てくれはしないだろう。]