[どこか上の空になりながら答えていた所へ、神子から逆に問いを投げ掛けられる] そ、れは……。 一族を丸ごと滅ぼすのは、あまりにも、ってことじゃ……。[言葉を濁しつつ答えたのは、鬼族が抱えている共通認識だ。 魔界の血を引く者とはいえ、滅亡させたという話になれば、中枢や『柱』の在り方を疑問視する者も出て来るだろう。 或いは純粋な憐れみからかもしれないが――ともかくそういった観点からの"落としどころ"として、存続を許されたのではないか、と]