……銀が、全く効かねーのか…?[黒薔薇の花びらを眺めながら茫然として、呟いて。けれどもオクタヴィアの悲鳴で意識が引き戻された。>>38サシャの死体に縋りつくオクタヴィアの姿を見下ろす。髪や顔が血で汚れるのも構わぬ様子。──自分には、まだ護るべきものがもうひとつ、残っている。その後ろ頭を撫でてやりたいと手を伸ばす。しかしそれは叶うだろうか。振り払われても仕方がない。何せ混迷した昨日、アルビンを手にかけようとした、そんな修羅のような姿を見せてしまったから]