[だが多方に警戒した翼が受ける一撃は浅く、振りぬかれた刃は上から降りてくる。前後を守っていた翼は、咄嗟に空いていた肩を守り抜けず。]――― っ く[体をずらしはしたが、ざくりと左肩に浅い一撃が入り鮮血が散った。肩から激しい痛みが伝わるものの、表情の変化は薄く、眉間に皺が寄る程度だった。軽くよろめき、手で肩口をおさえながら、後方に伸びていた翼が、移動した先にあったベンチを掴み取り。オズワルドに向けて全力で投げ飛ばした**]