え?
あ、え──!?
[>>9傍らから声が聞こえたと思ったら、ひょい、とばかりに軽々持ち上げられて。
自分が今魔獣の背にいるのだと理解するには、少しばかり時間がかかった。
ようやく我に返った時には、既に景色は見慣れぬ空に変わっていて。
背中の痛みはもう無いと伝える余裕も、>>16>>29道化師とタイガの言葉の応酬に嘴を挟む余裕もなく。
>>13空の上、神殿にも似たその場に到達するまで振り落とされぬようにするので精いっぱい。
だが、それだけに専念していたからこそ>>31着地のそれにも耐え切れたのだろう]
っ─────!!!
[建物が近付くにつれ更に加速を重ねる魔獣に、浮かんだ予感は的中した
駆け上がった宙、ドンッ!と激しい音に合わせてゴゥッと突風が私の身体を浮かす。
毛を掴んだら痛そうだな、と遠慮も飛んで背中にしがみつき、息を凝らして衝撃に耐え。
束の間とはいえ、静寂が生まれた所でようやく身体を起こすことが叶った]