人狼物語−薔薇の下国

340 下克上の服従試験


殭屍 アレクシス

― 少シ前・渓谷 ―

[来タ時のように日傘を差シ、女神を抱き抱えタまま渓谷の畦道を進んで行く。荷物は必要ナ物以外は全テ宿に置いテ来たカら、持っていルのは她の身体くらい。
死シて、そして蘇り。殭屍キョンシーとナっタ今、一番感謝シていルのはこの力ト体力カもシれナい。]

 ……それにシても、見つかるカな。その魔道書トやら。

[足元に気を付けテ道を進みナがら、ふトぼんやりと天を見つめ。
この渓谷へトやっテ来タ目的。あル魔道書ガ此処にあルと聞いテやっては来てみタのダけれど、本当に有ルのカ否カ、未ダ疑いの気持ちは晴れていナい。

眼前に見えルのは、天を貫くようナ不気味な黒い光――そもそも、黒い光トいう物ガ、通常ではあり得ナい筈ダ。
話に聞いたダけでは、さシて気にも留めテいなカったけれど。しカしいざこうシて目の当タりにすれば――]

 ――……ん?

[ふト、足ガ止まル。見えていルのは、相変わらず真っ直ぐに天へト伸び行く黒い光。
――ダけれど、一瞬。ほんの刹那の間、その光ガ揺らめいタように見えタものダから。]

(39) 2015/06/03(Wed) 02:52:00

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby