……んーじゃ、まあ。[く、と、軽く左手を振る。銀色の光がふわりと走り、その手に糸のようなものが巻き付いた。完全やる気の状態に諦めたのか、副長は指示通りに船を走らせる。ある程度、距離が近づいたところで、手に巻き付けた糸──妖力で操る鋼糸を、敵船に向けて投げた。鋼糸は上手い具合に絡みつき、それと確かめると、軽く後ろを振り返り]ちょいと、行ってくる![どこまでも軽く言いながら甲板を蹴り。鋼糸を手繰るようにしつつ、敵船へと飛び込んだ。**]