[伸ばした手が触れる前にセルウィンが動く。それを察すると同時に手を下ろした。立ち上がる前の、彼の姿勢に思いつくものはあるが体裁を繕う彼にそれを言おうとは思わない。揺れに翻弄されるセルウィン>>32を受け止め] ――…、と。 波が高いな。[すぐさま離れる彼>>33に、ふっと小さく笑みを漏らした。] いや、可愛い子に頼られて悪い気はしないよ。[高波にも軽口を綴る余裕を覗かせ、彼の顔を覗き込む。落ちた視線と吐き出される息に、微か首を傾けた。]