……どうして。[更に読み進めて、呻くように言葉を漏らす。そこに書かれていたのは、シスターフリーデルの末期の言葉。それは彼女を殺害した犯人しか知り得ないはずのもの。つまり、記憶を綴ったのは他ならぬ人狼だと知って、翡翠色の双眸が驚きに揺れる。人狼は――ヨアヒムは何を想い、自分の行為を記録したのだろう。それは、まるで見知らぬ誰かへと向けた告解のように思えた]