そうね。もう話し合いなんていらない。
でも、……ねえ、一つだけ教えて。
あなた達の幼馴染の死は、兄さんの死は
それを嘆くわたしは、どうだった?
お腹を抱えて笑える「ショー」だったかしら。
面白かったのなら良かったわ。
[煽るように問うのはずっと思っていたことだ。
それでも怒りや憎しみは声に滲まない
残った二人が誰なのか分かった時点で、そんな気持ちにはならなかった。
そう、だから、これは時間稼ぎでしかない。
正常な人間は皆死んでしまった
視線を部屋の中に移し、探す。そんなことも落ち着いて行えた。
彼らが到着する前、何かが落ちているのは目の端に捉えていたのだが
その時、意識を向けずにいたものは──]