人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


影の軍師 アレクシス

 っふふ、っはは………
 
[暫く小さく肩を震わせて、笑う。
カナンにはどうして笑っているのか、分かっただろうか。
分からなければ、それでも良い。
暫くの後、アレクシスは身を正し、笑顔を貼り付ける。
否、その笑顔は少しだけ綻びがあったかもしれない。]

 ………。失礼致しました。
 私らしからぬ期待を、貴方にしてしまったようです。

[そして再び背を向け、路地裏へと歩き出す。ブラバンドの古めかしい街路灯が、黒髪を照らす。
カナン・リリはまだそこに居ただろうか。もし居るならば大きな独り言は、きっと聞こえるだろう。]

 巫女姫は、今、砂の城の上に居ます。
 王府からは煙たがられ、南方はご存知の通り。
 ――――北の民も、いずれ………

[そこで言葉は途切れる。その先は、言えない。]

(38) 2015/03/16(Mon) 19:07:25

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