― 公国前進拠点・会議室 ―
[ディーク・フォン・ベルンシュタイン大佐を中央に据えて通達は滞りなく進む。デンプヴォルフ大尉の件は初耳で、軽く眉を上げたが発言はせぬまま、ローズクォーツの通信石を見やるのみに留める。]
>>331
────。はい、…いえ。
[声がかかるに顔を上げて、維持については受けてから控えめに首を横にふる。将を守りきれぬは傍に居た己にも責がある。ただ、名が呼ばれぬに微か視線を上げて目を眇める。]
ベルンシュタイン大佐には、
馬を失ったところを
補助して頂き、…命を拾いました。
[口元、微かに上げて返す。補助、とそう言葉を向けて、長く止まる琥珀色を見返した。]