[ 徹と玲緒が、異世界の住人だということは、最早欠片も関係なかった。大事なもの、護りたいもの、それは、世界の境界を越えて互いの心の内にある ]
『ウェル、来たわ!』
[ 風の妖精の声に頷き、現れた巨大な悪魔然とした姿を見上げても、その想いに揺るぎはなく ]
〜It est notum ventus clipeo!〜
[ 風の盾を纏う間に、徹が先頭に立ち挑みかかっていく。>>26
それは常に皆の前に立ち、護りの壁とならんとするアイルリートの姿をウェルシュに思い出させた ]
メル兄さん!出来るだけ下がってて!
[ そしてメレディスに声をかけると、ミリアムとほぼ同時に、ウェルシュも世界樹の枝を蹴って駆け出した ]