人狼物語−薔薇の下国

533 R【P】村2


奇術師 ツェーザル

[ まだ多少のイラつきは残るものの,敵陣の領域を侵しているというスリルと背徳感が,男の心の大半を満たしていた。
男はこれまたどこから出したのか,つまみまで出して,その場でぼりぼりと食べている。床に落ちる食べかすなどは気にも留めていないようだ。]

カミサマ…カミサマか…
アンタは自由なのかねぇ…

[ 神は大抵何処の教義でも,人々に赦しを与え,導き,悪人には罰を,善人には幸福を与える存在だ。絶対的な力を有し,永遠に人の上に立ち続ける。
男は職業柄,神の存在は信じている。摩訶不思議な力を男はよくよく知っているから。
だから,男は知りたいのだ。そんな絶対的な力を持った神は,果たして人の信仰にどれだけ縛られているのか…人の思いは,時に何かをひどく縛りつけるから。 ]

ハハッ!
アンタも因果だなぁ…信仰がなけりゃ存在できねえのに,信仰されたらされたで縛られる。
お互いに難儀なこった…

[ 男はそれきり喋らなくなった。聞こえるのは,ウィスキーを飲む音と,何かを食べる音だけ。
男は酒を飲み干すまでそこに居た。 ]

(38) 2020/03/03(Tue) 12:32:58

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