―朝・給仕室―…ッ。[男はびくりと肩を揺らして飛び起きる。その顔は青ざめていた。何で忘れてしまっていたんだろう。この寒さの中、霊薬もなしに老人が生きている可能性は低いのに。見捨ててしまった。――自分が見殺しに、した。男ははく、と金魚のように唇を動かし、耐えるように目を閉じた。]