黒いこは、黒いこなのよ。
普段は、黒くてもふもふしているこ。
今はちょっと違う姿をしているみたいだけど、王宮の中を走り回っているのではないかしら。
[五徳猫相手にキレている、とは、さすがに思ってもいないが。
走り回っているのは、間違いないだろう、と予想を付けて]
……ひとりで動いてるなら、そうねぇ……目印になりそうなのは、瞳かしら。
多分、紅い目をしていると思うのよ。
[紅は血の色であり、焔の色。
彼の存在を象徴する二色の一方は、必ずどこかに帯びているだろうから、という視点からの予測を口にして]
いろいろと危ない所もあるこだけれど。
少なくとも、噛みつきはしないと思うから、探してみるといいのよ。
各務さんの見えていないものが見えているかもしれないし。
[傾げた首を戻しながら提案する。
一部、不穏な物言いになっているのは、半ばわざとだったりする。*]