――街の外・森 穴の中→穴の外
…………もうお昼も過ぎちゃったズラね……。
[ どれくらい空を眺めていたことでしょう。
頭上に見える空の太陽は頂点をだいぶ過ぎていました。いつものパターンであれば夜までここにいることになるでしょう。
けれど、もんげー力を持った今日のエルフはいつもとは少し違いました。自らの運命(助けが来るまで落とし穴の中で順応して生活すること)に抗ってみることにしたようです。
その手段は実に単純でした。]
………………《ルー○》
[バビューンバビューンという音がどこからともなく鳴り響きエルフの体は宙へと浮かび上がりました。
そう、これは帰還のための呪文。これを唱えればひとっ飛びで街まで帰ることができるのです。
なぜそれを使わなかったし。]