[翼持たぬ身では、術も無しに空は飛べない。
少しの間でも休めればまた違うのだが、と思いながら痛みを堪え術を編もうとしたのだが。
タイガからの厚意に、あつかましいとは思いつつも願ったそれは幸い>>7了を返されて]
助かります。
では、少し待って………?
[魔王の魔獣たる彼の背には、主以外乗らないのも周知されている。
首に巻いたストールを輪に結んで、引っ掛けて運んでもらおうと考えたのだが。
>>21ふ、と背中の痛みが和らいでいくのに気付いて、手が止まった。
恐らく癒しの術を受けたと分かった為に]
(……貴女は)
[人の中に居場所を得られたのだから、こちらを気にする要など無いはずなのに。
何時か、彼女が編んだ花冠の重みを感じた時と同じ胸の痛みに意識を取られていたからタイガの逡巡に気付かず]