>>35>>36>>37
(……能力者が起きてる?)
[インターホン越しで聞こえづらいが、何かの叫び声。その内容は恐らく警告だった]
(だけど、操りさえできれば何でもいいわ)
[何とか操る事には成功したようだ。程なくして鍵の開く音がする。素早くドアを開け、待機させていた操っている人達を家の中に押し入らせる。
――そこで、ゾフィヤは不覚にもフレデリカを操るのは止めた。理由は、彼女の友達を直接殺させることを心のそこで拒否したからだろうか。
フレデリカの方には目もくれず、アイリを見て冷たく酷薄な微笑を湛えて言う]
初めまして、大事に匿われるお姫様。
――その運命を悔いて、死んで頂戴?
[操られる人々の手には、それぞれが持っていても不自然でない程度の鈍器。それを振り上げ、能力者の少女に振り下ろさせようとするだろうか]