[言葉と共に視線を向けた先。玉座に悠然と座る姿と、控える者たち。黒衣の偉丈夫は、ここに来るまで幾度となくぶつかった者。今は隠された爪に裂かれて、うっかり涅槃に行きかけた記憶はそう遠くない。>>12逝かずに済んだのは、その後の仲間たちの奮戦と、共に歩く癒し手に救われたが故の事]……あっちも大概分厚い壁だけど。[それ以上に、越えねばならないものがある。故に、視線は自然とそちらへ──魔王へと向いた。*]