無理……。
だって、罠が私の前に現れるんだもの……。
[耳は長いくせに聞き耳を持たないのだった。
そして土埃を払うために体を触られても全く反応をしなかった。>>34どこを触られたとしても表情は変えずに、ただ男の言葉には少し首を傾げる。]
……? 男に……?
吊り縄の罠に足が引っかかったことは…ある……。あの時は助けてもらえるまで逆さ吊りで…ちょっと、大変だった……。
ああ……そうだ……。
[思いだしたように、ペコリとお辞儀をして]
助けてくれて……ありが……とう……。私は……エレオノーレ……。一応…魔法使い。
[相手がよく行く店での知り合いだったとしても覚えていないだろう。普段からこの調子で、あの店では本を読んでいるか寝ているかで行き急ぐ人間たちとはあまり交流をしないから。]