― 天上宮・庭園 ―[討伐隊の一員となるべく向かった、天上宮の一角。 既にその場には幾らかの人影があったかもしれないが、それ以上に目を惹いたのが] ……花だ。[庭園に溢れる、色取り取りの花。 その一つにそっと手を伸ばし、触れようとする][金気は木気を剋する。 故に、金気に属する霊亀神の領地は、植物が豊かとは言えない。 故郷を離れなければ決して見られなかった光景を、自らの持つ金気で乱さぬよう、ごく慎重に花弁へと触れる]