―会議室―
ですから、何度も申し上げているでしょう。
[天使長の1人である金髪の女性が、苛立ったように言葉を発した。
このやり取りももう何度目か。
纏まる気配のない意見の交わし合いに疲れ果てるが、彼女は自分の意見を譲るつもりなどなかった。]
あそこまで堕落した人類など、もう滅ぼされるべきなのですわ。
放っておくならまだしも、救うだなんてこと私は賛成しかねます。
[青い瞳を細めて、救うべきだと説く天使長を睨めつける。
人類など下劣なものだし、堕落しきった人類をどうして救おうなどと思えるのか。]