― シュヴァルベ・帝国前進拠点より南西 ―[――…かさついた風が流れて来ていた。風は様々な匂いを運んでくる。尖った感触と冷えた意識。痛いほどの。何かが燃える匂いが僅かに鼻先を擽って、――…一瞬、顔を顰める] ……一戦あったな。早すぎる。[阿呆がいるな、と。男は興味なさげに呟いた]