人狼物語−薔薇の下国

477 【R18完RP村】暁天はかく語りき、


【3】宮廷画家 ローレル

― conclusion/とある宮廷画家のその後 ―

[  筆を置くことに決めたのは
  もう十年近く前のことだ。

  感傷に動かされる歳でもないが
  懐かしい日を思い出したのは
  同じく懐かしい顔を目前にした
  そのせいなのだろうと思う。>>6:27  ]


 ……珍しい客人もあったものだな。
  君が訪ねて来るとわかっていれば、
 ローレルに持て成すよう託けたものを。


[  "今は"ただディルドレと名乗る
  旅枕を常にする吟遊詩人が
  かつて弟子入りを、と、尋ねて来たのは
  彼女にまだ姓があった頃の話だ。

  そして、自分がまだ無鉄砲で物知らずで
  勢いのままに子供を引き取ってしまうような
  そんな若造だった頃の話だ。

  色褪せないかつての思い出が脳裏をよぎる。
  今は後進に道を譲って久しい絵描きは
  昔を思い返すようにふっと小さく微笑んだ――。  ]

(37) 2017/05/03(Wed) 02:59:01 (rinaria)

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