[――作戦の建て直しに、何度目にもなる頭痛を覚え始めた頃、>>6:170机の上に置いたままにしてあった薔薇色の石が、淡い反応を示しているのに気付いて瞬いた。
何事か、と思うより先に、室内に落ちるのはどこか淡々とした声。]
――――…!
[感情を抑えたような声には、聞き覚えがあった。西の副寮長と、東寮長と言う対には少しずれた対象にもまた符合は一致する。
だがそれよりも、その内容に驚いて目が開いた。]
フレデリカが…。
[必ず借りを取りに行くと、言ったあの娘が死んだのかと。
ヴィンセントと時期同じくして齎された情報に、因果か天命なのだろうかと、そんな思いがふと過ぎり、落ちた声は僅かに呆然としていた*]