― 戦い終えて ―
[野営地まで軍を返し、各地に展開していた兵も帰還させる。
帰国の準備を整えさせる間に、王国側へ使者を送った。
戦場に残した死者を連れ帰るため、武装を最低限とした部隊を派遣する許可の求めと、戦闘状態の終結を改めて確認するためにもう一度会いたいという要請だった。
使者を送るのとほぼ同時に、元首もまた野営地を出発している。
少数の護衛の他に、バルタ将軍も伴っていた。
出発前に、なんで来るんだよ、というひと悶着があったかもしれないが、今は詳細を省く。
帰国の準備は、クレメンス将軍がつつがなく進めてくれるだろう。]