[動かなくなった妻を抱え上げ、男は演習場の中を横断する。その最中、困り果てた副官が男を赤紅の傍へと呼んだ]…様子がおかしい?「はい。 急に苦しみだしたかと思えば、子供のように『やだ』と繰り返しまして…。 挙句には、この通りです」[そう言って赤紅>>32を示す。それを見て男は妻を抱えたまま、片膝を床に突き赤紅を覗き込んだ]…名を、言えるか?[途方に暮れているように見える赤紅に、聞いたはずの名を問うてみる*]