[零れる声、微かに震える体、真っ赤な顔。>>27
彼女のその全てが愛おしくて]
……そう、ですか。
貴女も同じことを思ってくれるのなら、きっと普通のことなのでしょう。
[たとえ、自分と彼女だけの考えだとしても、それは二人だけの楽園では常識となる。
――仮にそれが真っ赤に火照った林檎を啄ばむ行為だったとしても、その世界が形成されている限り誰も追放などできないのである]
[彼女の髪を撫でていた右手は、徐々に顔へと下っていき、彼女の存在を確かめるように、指先が軽く頬を撫でる]
ありがとう……――
俺が貴女を幸せにしてみせますから、どうか離れないでくださいね。
[彼女の顔を自分の方に寄せると、少しだけ屈んで頬に小さく口付けを]