……まあ、それは良いんですよ。 この事件について話したい事、と云うなら。 奇遇な事に、僕も貴方にお話してみたい事がありました故に。 [湯気立つカップを両手で包み込み、朗らかな笑顔と共に空にした。唇から再び離した時、カップはもう、逆さに返しても精々水滴が一、二零れる程度で、何も残る事はなく] オットーさん。