[次に雑兵どもが大挙して殺到し、重歩兵の壁に堰き止められた。鉄と肉の壁を引き裂こうと幾度も突撃し、そのたびに槍に突かれ囲まれ斬られて下がる。堰き止められた水がそうであるように、じわじわと両側へ広がり、呑みこもうという様相。その雑兵たちを押しのけ、あるいは踏み潰しながら鉄底族は前進する。彼らの両脇には、おおよそ移動力が同じである屍兵らがのたりのたりと動いていた。まだ、最前線には少し遠い。]