僕は、シュヴァール商会の息子さ。 いつかは、父さんの跡を継ぐんだ。[少し恰好をつけて言ったけれど、自分のことなんかより、彼女のことをもっと知りたかった。] 歌、好きなの? さっきの歌、なんて歌? ねえ、もう一回、聞かせてよ。[彼女が歌っていた時は、もっとどきどきしたから。もう一回聞けたら最高だろう、一緒に歌えたらもっと最高だろう。わけもなく顔を赤くして、お願いしていた。]*