― シュタイフェ・ブリーゼ 甲板 ―
[ゆらゆら、ゆらゆら。
波の揺らめきに合わせるように、尻尾が揺れる。
波の感触を身に覚えさせている──とまで知っているのは、ごく一部に限られるが]
……ふぁ……。
うん、ねみぃ。
[その内また、欠伸をしつつ、手を触れるのは首に巻いた首輪──もとい、ユウレン水軍内で用いられる通信機である『念の輪』]
『『八幡』との定時連絡まで、まだ時間あるよなー?
5分前に目覚ましよろしくー。』
[艦の主だったメンバーに向けてこう伝えると、すとん、と甲板に下り。
真白の狼に変化して、くるん、とその場に丸まった。**]