人狼物語−薔薇の下国

176 ねぼすけ狼とうさぎさんの黒い森


流民 ロー・シェン

[若い、うさぎの子と視線が交わる。
毛布に包まったまま、恐る恐るとばかり言を紡ぐシェイへ
そっと手を伸ばした。

そんな自分を、至近に存在するマレンマはどう思っただろう。
解らないけれど、ちらり視線を盗み見てから
『おいで』とシェイへ指先を伸ばす]

 終わったよ。……皆、オオカミになっている筈。
 嘘をついていて、ごめんね。

[伸ばした指先は、触れ合う一歩手前で引き戻される。
彼がウサギのままであったなら、自分が触れて穢してはならないと
ずっと、そう感じていたからで。

拡げられた、小さな掌へと視軸を、落とす。
シェイの身体の変化を、暫し静かに見守り――]

(36) 2014/04/19(Sat) 02:46:54 (presage)

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