[カナンと真正面から向き合い、一度深呼吸をする。不思議と、手が震えるなんてことはなかった。全力でぶつかると、腹を据えたからかもしれない]──── 行くよ。[あの時と同じように呼びかけ、剣先を届かせるためにカナンの方へと踏み込む。振りの小さい突きを、カナンの剣を持つ手目掛けて突き出した*]