― 『世界軸』上層 ―
[道を抜けた先に見えた門。
開くために、絆石をつけたチョーカーを外す。
零れる光は他の石それと響き合うが如く。
そうして、開かれた門の先に見えたものに]
…………うわぁ。
[最初に口をついたのは、こんな声だった]
……それ自体は、わかんなくもないけどさぁ。
[想いや願いが一途だからこそ、歪んでしまう、というのは公国でもよくある事。
魔法や奇跡はある意味では静止がかかる。
けれど、技術はそれを扱うものが静止をかけない限りどこまでも突っ走ってしまうもの。
『機』に属するものが異端と見なされる理由の一端がそれなのは、どうやっても否めぬもののひとつ]