―魔王の城・緋の回廊―
[バルコニーから進入した城内、
血染めのような緋色の長い廊下をひたひたとすすむ。
漂う気配にヒトは捕食者を前にしたような根源的な恐怖を肌で感じる、そんな身も竦むおぞましい空気に満ちている、はずだ。
だが空気読み能力欠如者は、
かすかに聞こえた悲鳴に眉を寄せたりはしたものの、
やはり空気は読めないし見えなかった]
……というか、
このドレス目立ちすぎない……?
いっそ脱いだ方がいいのかな……、
[メッセンジャーたる黒い蝶はリエヴルの傍らで淡い燐光を帯びる。
魔に侵された彼の脚は、そのまま魔の擬態となるだろうか、だとしたら、
奴隷ぶるのもありではないか?という脱衣提案であるが説明してないので意図は通じないだろう]