……討伐すべきは、『虚無の八竜』たち。過剰な力によりて生みだされし、均衡を大きく乱すもの。『柱』の交代するこの時期には、特に力をつける事が多いからね……どうか、気をつけて。[真摯な口調でそう告げた後、神子は手にした杖を頭上に差し上げる。澄んだ緑と紫の光が散り、それに呼応するように翼を広げた仔竜の周囲を薄紫と薄碧の光が取り巻いた。四色の光はきらきらと煌く粒子となり、それらは絡み合って、儀式の間の中央に光の門を織りなす]