[ 非常を報せる鐘(>>15)が高く鳴り響いて、やがてレジーナの宿は村人で溢れた。 ]
[ 世話焼きの年増女たちに促され、タオルを取ってきたり湯を沸かしたり…ゲルトでは気の回らないであろう作業を手伝わされている間に会議ははじまる。 ]
[ カタリナやモーリッツの訃報を聞いては「氷漬け」が文字通りなどと思うはずもなく…
気の毒に思い、悼みもしたが、この天気で外に出ればそりゃ凍死もするでしょうね…と思ったくらいだった。
昔飲んだくれた旅人が凍死したこともあったようななかったような。 ]
[ やがて言葉を挟む必要も間もなく、避難(>>16)との結論が出た。 ]
…何から逃げようっていうんだろ。
この天気じゃ、村から麓に行く前に遭難しちゃうと思うけど。
[ そうぽそっと言ったが、たぶん誰も聞いていなかっただろう。 ]
[ 乗り気はまったくしなかったのだが、ヴァルターに「村長」として避難の手伝いを命じられ、雪崩に遭うことになる。(>>18) ]