― Eルーム:銀の繭の覚醒める時 ―
[壁抜けも最早手慣れたもので。すり抜けた先はEルーム。
薄ぼんやりとした暗闇に、銀色の羊の刻印が軟らかに光を灯す>>0
繭の中を覗き見れば、それは今まで殺し、殺され、眠りに着いた者たち。眠ったままひたりと動かぬものもあれば、蛹を破らんとする蝶の如くもぞもぞと繭の中で動いている者も居る。
――動いて手をぶつけた人も>>15]
ああ、やっぱり――
[その様子を見て、青年はどこか安堵した様な笑みを浮かべた。]
『どう言うこった…?おい!ウォルター!説明しろ!!』
[相変わらずミゲルは頭の上でがなり立てる。]
――はぁ、ボス、君案外頭悪いね。
[仕方がないなぁという風に溜息を付いて、淡々と]