― 橋方面/橋南側中央 ―
[チャールズと、敵将───銀灰の旋風とが対峙したその時、周囲の剣戟はいっとき間遠になっていた。
交わされる白刃の一閃に、一突きに、視線を奪われる。
やがて白刃が対手の身体を捉え、槍が地に転がった時、周囲からはどよめきが上がった。
属する陣営に寄ってその色は異なっただろう。
だがふたりの将が真っ向ぶつかり合った戦いに、魂を揺さぶられたのはどちらも同じはずだ。]
『兵を、纏めよ』
[息を呑んだ騎兵に指示が飛ぶ。>>5:339
すぐに諾を返した>>5:340騎兵は、周囲の兵を促して後退を開始した。
最後までチャールズと共にあった重歩兵隊、
彼らが踏みとどまり、先に橋を渡っていた歩兵たちの退路を確保せんとする。
『兵の…民の命を守れ』>>3:217
チャールズの股肱の部下は、その指示を忘れてはいなかった。]