[立ち上がったテオドールの身体が間近に迫り、掴まれたローブが首筋を圧迫する。] …っ、[引き寄せる力に踵が浮けば、己の肉体の脆さを自覚させられた。だが、喘ぎをもらしたのはその故ではなく、苛立ちの言葉を発する魔王の倦んだ双眸に鉛の重さを感じたせい。]